締め&予告
 今回から一気に難しくなりました。今回の鍵はツー・ファイ ブでしょうか。その他、SDMやノンダイアトニック代理コー ドも、いずれもコード進行にバラエティを持たせたり、ハーモ ニーを滑らかにするためのコードですが、とにかく数が多いの がやっかいであり、使いどころに悩んだりもするでしょう。  しかし、数が増えたといっても考え方としては決して難しく なく、セカンダリードミナント、中でもセカンダリードミナン トを使ったツー・ファイブ進行は、とにかく3つのコードが、 間にドミナント7thをはさむ「完全4度進行」で結ばれている という絶対的な法則があるわけですし、12章で紹介したノンダ イアトニックコードについても、「機能」あるいは「代理関係」 でグループ分けしていけば整理がつくと思います。で、これら を「何のために使うか」という目的で考えれば、使い方も見え てくるでしょう。その目的とはハーモニーに変化をつけたり、 流れを良くしたり、メロディに表情を与えたり、まあ色々あり ますが、全部を使う必要はないし、当然ノンダイアトニックコ ードなんかまったく使わない、というのでも構わないんです。 気に入ったサウンドが見つかれば必要に応じて取捨選択すれば いいでしょう。いざ自分でコード進行を作るとなると、若干慣 れが必要な部分があるでしょうが、慣れないうちはどっかから 持ってくればいいわけです。なに、コード進行なんて「共有財 産」ですよ。そうするうちに自然と法則がつかめてきて、意外 にサクサク作れてしまうものです。  というわけで、今回までの内容をモノにできれば、もうコー ド進行に関しては中級の力がついたことになります。ここまで 来れば、もう残りは「テンション」「分数コード」「経過コー ド」「転調」ぐらいなもんです。  次回は皆さんお待ちかね、ていうか言葉や用例だけたびたび 出てきて説明が先送りになっていて、もういい加減イライラし ているであろう、「テンション」をやります。あと、できれば メロディにコードをつける方法もやりたいですね。 (EOF)